2022/07/02
派遣

派遣社員は掛け持ち可能?確定申告や税金の注意点・メリットを解説

この記事を読むのに必要な時間は約 16 分です。

現在派遣社員として働いている方の中には、仕事を掛け持ちして収入を増やしたいと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、「そもそも派遣会社の掛け持ちはできるのだろうか?」と疑問に思う方もいると思います。仕事の掛け持ちにはいくつかのルールがあるため、事前に知っておきましょう。

この記事では、派遣社員は掛け持ちは可能なの?という疑問から、掛け持ちする際の社会保険や確定申告の注意点、実際に掛け持ちで働いていた方の口コミなど、詳しくご紹介します。

掛け持ちしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。それでは見ていきましょう。

 

派遣社員は掛け持ちしても大丈夫?

最近ではダブルワークが流行ってきていて、掛け持ちをする人が増えています。
今の世の中の働き方は主に3つに分けられており、正社員・アルバイト・派遣といった働き方があります。
正社員は基本的に掛け持ちが禁止されていますが、アルバイトや派遣は許されているところが多いです。
しかし、アルバイトの中には面接の時にバイト掛け持ち禁止と言われた方も多いかと思います。
では、派遣はどうなのでしょうか。
派遣で働いている方が掛け持ちする際には、バイト・パートとして働いたり、個人事業主として自営業と掛け持ちする場合もあるでしょう。
この章では、派遣の掛け持ち事情について解説していきたいと思います。

 

掛け持ちは法律的には問題なし

結論から言うと、派遣は掛け持ちをしても法律的に問題ありません。

労働基準法や派遣法などの法律では、派遣社員が掛け持ちをすることを禁止していないので掛け持ちすることはできます。

しかし、注意しなくてはならないのが「就業規則で掛け持ちが禁止されている場合」です。

最初の説明会などの時に就業規則についての説明が必ずされるので、その時に掛け持ちができるかどうかを確認しておきましょう。

 

同業社間では禁止の場合もある

掛け持ちができたとしても、同業社間では禁止されている場合もあります。

派遣先で知り得た顧客情報や機密情報が他社に流出してしまった時に、もしあなたが他の派遣会社にも所属していたと分かるとあらぬ疑いをかけられてしまう可能性があります。

そういったことがないように、同業社間での掛け持ちを禁止しているところもあるのです。

 

【注意点】掛け持ちする前にチェックすべきポイント

掛け持ちで働く際には、いくつかの注意点があります。

トラブルにならないように、事前に注意点についてしっかり知っておきましょう。

 

派遣会社に必ず確認

掛け持ちで働く際には、後からトラブルにならないように、事前に必ず派遣会社に確認を取りましょう。

上記で紹介したように「同業社間では禁止の場合」もありますし、同じ派遣会社での掛け持ちはできないケースもあるためです。

 

同じ派遣会社での掛け持ちに注意!

同じ派遣会社で異なる仕事を掛け持ちすることは可能です。

しかし、「労働基準法」では労働時間は1日8時間以内、1週間で40時間以内と定められています。

同じ派遣会社で掛け持ちをすると、労働基準法で定められている労働時間を超えてしまい、派遣会社が「割増賃金」を支払わなければならない可能性があります。そのため、多くの派遣会社ではわざわざ割増賃金を支払ってでも掛け持ちしてもらいたいとは考えないことがほとんどでしょう。

派遣で掛け持ちしたい場合には、他の派遣会社を利用するか、求人サイトなどでアルバイトを探すのがおすすめです。

 

雇用保険はメインの会社のものに加入する

雇用保険は、週20時間以上の勤務、31日以上の雇用見込みの2つを満たしている場合に加入することができます。

2つの仕事を掛け持ちしている場合は、収入が多い方に加入しましょう。

2箇所とも要件を満たしている場合でも、いずれか主たる賃金を受ける方で取得することになっています。

どちらの仕事も週の所定労働時間が20時間未満の場合は、雇用保険に加入することができません。

 

派遣社員が掛け持ちをするメリット

派遣社員が掛け持ちで働くメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

この章では派遣社員の掛け持ちのメリットについて解説します。

 

収入がアップする

仕事を掛け持ちしている人の多くは、今の収入よりももっと多く稼ぎたいと思って始める人が多いのではないでしょうか。

しかし、掛け持ちせずに一つのところでシフトを多く入れた方が稼げるし働きやすいんじゃないの?と思いますよね。

しかし、実際には仕事を掛け持ちする方が収入が増えやすいのです。

例えば、派遣で働く場合は、シフトを月曜から金曜全て入れたとしても仕事の依頼がこないこともあります。

そのような時に、掛け持ち先を持っていれば、その日はもう一つの方の仕事で働くというような柔軟な働き方ができるのです。

 

仕事の経験を積める

掛け持ちすることのメリットとしては、「仕事の経験を積める」と言うメリットも挙げられます。

一つの仕事をするよりも掛け持ちをして複数の仕事をする方が、より多くの経験を積むことができるでしょう。

色々な仕事を経験して多くのスキルを身につけたいと思っている人は、接客業とデスクワークなど全く別の業務に挑戦してみると良いかもしれません。

仕事を通して身につけたスキルは、この先正社員になりたいと思ったり、新しい仕事に挑戦したいと思った時に必ず活かすことができるでしょう。

 

派遣社員が掛け持ちをするデメリット

掛け持ちをすることで収入が増えたり仕事の経験を積むことができるというメリットがある一方で、実はデメリットもあります。

デメリットにはどのようなことがあるのか、この章で解説していきます。

スケジュール管理が大変

仕事を掛け持つ上で特に気をつけなくてはならないのが、スケジュール管理です。

中には、メインの仕事の方にシフトを入れていたのに、もう一つの仕事の方にもシフトを入れてしまったという経験がある人もいるかもしれません。

仕事を掛け持ちして忙しくしていると、気をつけていてもこういったミスが起こりやすいです。

掛け持ちをしていたらよくあることですが、突然のキャンセルなどは仕事先の人にとても迷惑をかけることになります。

そのようなことを防ぐために、自分でスケジュール帳に予定を記入したり、スケジュール管理のアプリを活用するなどの工夫を行うようにしましょう。

体力的な負担が増える

仕事の時間が増える分、休みの時間も減るので、体力的な負担もどんどん増えていきます。

若い時期はまだ体ももちますが、歳をとるにつれて疲労も蓄積しやすくなります。

また、掛け持ちをする人の中には昼間働いて夜もまた別の仕事で働くと言った人もいます。

短期間ならまだいいですが、長期間このような働き方を続けると、睡眠不足や疲労感から最悪倒れてしまうこともあるでしょう。

大事なのは自分の体力に合った働き方をすることです。

日払いバイトのメリット・デメリットについてもっと知りたい方は、以下をチェックしてみてください。

年末調整と確定申告に関する注意点

仕事を掛け持ちしていると、年末調整や確定申告をどうすればいいのかよくわからない方もいるかもしれません。

この章では、派遣社員が掛け持ちをする際の年末調整と確定申告の注意点について解説していきます。ルールを知って、正しく申請できるようにしましょう。

 

そもそも年末調整・確定申告とは?

「年末調整」とは、1月1日から12月31日までの1年間の所得税の総額を再計算し、毎月徴収していた概算額の合計と比較することで過不足金を調整することを言います。

「確定申告」とは、1月1日から12月31日までの1年間の所得(給与所得や事業所得など)にかかる税金を計算して、国に納める税額を報告することを言います。

確定申告は毎年2月16日から3月15日までに行わなければいけません。

通常であれば、年末調整を行えば確定申告を行う必要はありません。しかし、派遣を掛け持ちしている場合は自分で確定申告を行う必要があるのです。

では。具体的にどういったことを行うのか解説していきます。

 

年末調整の手続きは、片方の派遣会社でする必要がある

毎年11月になると、派遣会社から年末調整に必要な書類が届きます。

派遣を掛け持ちしている場合は両方の会社から届くことになりますが、年末調整は片方の派遣会社だけで行うことになっているので注意しましょう。

また、扶養控除や保険控除の提出を行っている方の会社で年末調整をする必要があります。

もし両方の会社で年末調整を行ってしまうと、控除が重複して正しい課税ができなくなってしまうからです。

 

派遣の掛け持ちは、確定申告を自分で行う必要がある

派遣を掛け持ちしている派遣社員の人は確定申告を自分で行う必要があります。

年末調整を片方の派遣会社で行い、年末調整を行わなかった方の会社からの所得は自分で計算をし、確定申告を行わなくてはいけません。

収入が年間で20万円以内であれば確定申告を行わなくていいと言われていますが、本業とは別に副収入がある場合は確定申告を行う必要があります。

確定申告の手続きの際は、確定申告書以外にも源泉徴収書や保険料控除証明書などの提出も求められます。

事前に会社から貰っておくようにしたり、すでに貰っている場合は確定申告まで保管しておくようにしましょう。

社会保険・雇用保険に関する注意点

私たちが毎月もらっている給料は、色々なものが天引きされて私たちの元に入ってきます。
例えば社会保険や雇用保険がそうですが、派遣の掛け持ちをした場合、控除の方はどうなるのでしょうか。
この章では、派遣を掛け持つ際に関して二つのケースと収入が130万円以上の場合について解説していきます。

 

派遣社員が社会保険に加入できるケース

社会保険は正規労働者だけではなく派遣社員のように非正規労働者も加入することができます。

派遣社員が社会保険に加入できるかは。一つの会社で加入条件を満たしているかどうかによって変わってくるのです。

例えば、健康保険と厚生年金に加入するには以下の条件を満たす必要があります。

週の所定労働時間が30時間以上(正社員の4分の3以上)で、月の所定労働日数が15日以上ある場合

・契約期間が2ヶ月以上

・75歳未満

週の所定労働時間が20〜30時間時間未満(正社員の4分の3未満)、または月の所定労働日数が15日未満の場合

・契約期間が2ヶ月以上

・75歳未満

・月の賃金が88,000円以上

・該当する従業員の雇用が1年以上見込まれている

・雇用する会社の従業員が501人以上※

・昼間学生ではない

※従業員の数が500人以下でも、労使で合意がされていれば適用範囲内です。

上記の条件を満たしていれば社会保険に加入することができます。

ここで大事なのは、一つの仕事先で条件を満たしているかどうかです。

2つの仕事先の時間を合わせるのではなく、1つ1つの仕事先で時間や日数を計算するようにしましょう。

 

両方の派遣会社で社会保険の条件を満たすケース

雇用保険はどちらか一つの会社でしか加入することはできません。しかし、社会保険は、両方の派遣会社で先程紹介した条件を満たしていた場合、どちらの会社も社会保険の加入対象になります。

このようなケースでは、どちらの会社にも社会保険に加入する必要があります。また、それに加えて別の手続きも行わなければいけません。

複数の社会保険に加入することにより、管轄する年金事務所や保険者も複数になってしまうので、年金事務所か保険者を選んで管理してもらうといった手続きです。

この手続きは事実発生日から10日以内に行う必要があり、郵送や窓口受付の他にもインターネット申請も行うことができます。

その際には、健康保険・厚生年金保険被保険者選択・2以上事業所勤務届・健康保険被保険者証(すでに協会けんぽの被保険者の場合)を年金事務所に提出する必要があるでしょう。

 

収入130万円以上の場合は注意

掛け持ちで働く際に注意しなくてはならないのが、配偶者や親の扶養に入っている人です。

扶養に入っている方は年間で130万円以上を稼いでしまうと、社会保険の扶養から外れてしまいます。

また、一つの会社だけでなく、働いている会社を合わせて130万円なので気をつけましょう。

もし超えてしまった場合は、自分で国民健康保険や国民年金保険に加入しないといけなくなります。

 

派遣会社を掛け持ちしていた人の口コミ体験談

実際に派遣会社を掛け持ちしていた人の体験談を見てみましょう。

最初は1社で派遣バイトしてたけど、今は派遣会社3社で掛け持ちしてます!

1社だと働きたい時になかなか働けなかったりしたけど、今はそれが解消されて働きたい日はしっかり働けるし、休みたい時はまとめて休みも取れる。

気軽に働けるし、私には合った働き方です。

普段は平日は派遣社員として働いていますが、欲しいものがあったので他の派遣会社に登録して休日は派遣バイトしています。疲れはするけど、倉庫での作業など簡単で疲れにくい仕事を選んでいるので続けられています。

掛け持ちしすぎて、仕事ごとのシステムややり方がごっちゃになる……。

稼げはするけど、自分のキャパを理解しておかないとミスの原因にもなるし掛け持ちのしすぎはよくないと思った。

やはり、さまざまな仕事を同時に進行するため、掛け持ちをしすぎると疲労も溜まりますし、頭が混乱してミスの原因になってしまうという声も見られました。

掛け持ちは効率よく稼ぐことができるので、体験談のように欲しいものがあるから働くといったように期間限定で働くのはメリハリがあっていいかもしれません。

メリットとデメリットをよく理解し、自分に合った働き方をするようにしましょう。

 

まとめ:ポイントを押さえて、楽しく確実に収入アップしよう

今回は派遣の掛け持ちのメリットやデメリット・確定申告や社会保険などについて解説しました。

仕事を掛け持つと体力面で辛くなったりスケジュール管理が大変ですが、収入が増えたり複数のスキルを身につけることができるため、魅力的な面もたくさんあります。

また、今回ご紹介した確定申告や年末調整の決まりをしっかりと守り、社会保険について理解することで楽しく確実に収入アップをしていきましょう。

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