派遣の仕事は何歳まで?高齢でも採用される5つの方法や働く際の注意点も解説
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派遣として働いているけれど、
「何歳まで派遣で働いて良いのか」
「派遣で一生やっていけるのか」
このような不安をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、派遣で働ける年齢が何歳までなのかという疑問にお答えします。
本記事を読めば、「これから先どのようなプランで働き続けるのか」について考えることで、改めて仕事と向き合うことが可能です。高年齢でも派遣で採用されやすい方法も紹介するため、年齢を重ねて働くことへの不安も減るはずです。派遣で働く際の注意点や、職種ごとの働ける年齢も解説するので、ブラックな職場の回避方法も知ることができますよ。
派遣の年齢によって生じる不安を解消して、楽しく働きましょう!
派遣は何歳までなら働ける?
昨今では男女ともに平均寿命が延び、できるだけ長く働き続けたいという方が増えています。
ですから現在派遣社員で勤務している方の中にも「長く勤めたいけど、派遣の雇用形態では何歳まで働けるのか?」ということについて気になる方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、派遣社員の場合は年齢に制限がありません。
詳細について見ていきましょう。
派遣社員に年齢制限はない!男女・学籍・資格問わず登録可能
派遣社員には正社員と異なり、定年という制度が法律には存在しません。
極端に言えば「80歳までだって派遣は登録できる」ということが可能です。
本人に働く意思があり健康な方の場合は、女性であれ男性であれ年齢を気にすることなく派遣に登録できますし、働き続けることができるでしょう。
派遣の登録は、年齢はもちろんのこと職歴や所有している資格など、どんな方でも関係なく登録することができます。
職歴や資格を持っていないからと言って、不安に思う必要はありません。
未経験でも可能な求人もありますし、派遣会社は求職者の仕事を見つけるのが仕事なので、納得のいく仕事に就けるよう派遣会社の力を借りましょう。不安に思うことがあれば相談もできますし、アドバイスを受けることもできますよ。
中にはシニア向けの仕事を中心に紹介している派遣会社もあるので、上手く活用してみてください。
60代以上の場合は契約期間の制限がない
派遣社員で働く中で「3年」というキーワードを耳にすることがありませんか。
派遣社員には同じ派遣先で3年以上働くことができないという「3年ルール」があります。
若い方が均等に働く機会が必要であることから設けられたルールですが、60歳以上の方には「3年ルール」が適用されませんから、契約の制限なく働くことができるのです。
さらに無期雇用で60歳以上の派遣スタッフを雇用している派遣会社には、助成金受給できる資格も発生しますから、派遣会社にとっても長く働きたい方にとってもwin‐winの関係になります。
年齢が気になり始めるのは30代後半から
制限がないとは言っても、やはり年齢が上がるにつれて職種に関しては限りが出てくることが現状となっています。
仕事を選ばないのであれば60歳を超えても働くことは可能です。
しかし希望の職種で働きたいという意思があるのであれば、30代前半までは希望が通りやすいですがその後は難しいと考えておきましょう。
紹介予定派遣の限界は35歳まで
ゆくゆくは契約社員や正社員をめざすことができる「紹介予定派遣」の場合は、特に年齢による制限が大きく35歳が限界であると思っておくと良いでしょう。
正社員や契約社員となることが前提の紹介ですから、やはり長期で働くことが可能な若い方である必要があります。
高年齢でも採用されやすくなる5つの方法
年齢が上がるにつれて職種の希望や紹介型の派遣は通りにくくなるという派遣社員の実情をご説明しましたが、冒頭でもお話したように派遣社員には年齢制限はありません。
では「高齢であっても採用されやすくなるコツや方法はあるのか」という不安について、解消する対策をご紹介していきます。
40歳を過ぎても、50歳を過ぎても働くための方法はありますので、ぜひ参考にしてみてください。
1.複数の派遣会社に登録しておく
年齢による仕事への不採用の確率を低くするためには、複数の派遣会社への登録をしておくことが効果的です。
派遣会社の複数登録は禁止されていません。
あらかじめ複数の派遣会社に登録し各社で実績を作っておくことで、将来の勤め先に困る確率を下げることができます。
2.スキルと経験で即戦力アピールする
年齢を重ねただけでなく、スキルや経験を持っていることをアピールできると採用されやすくなるでしょう。
例え高齢であったとしてもパソコンスキルが高い人は重宝され、長期にわたって仕事ができるという体験談はネット上でよく目にします。
多くのスキルの中でも特にパソコンを使う事務職の場合は、体力的な制限もなく年齢問わず雇用の機会がある職種ですから、パソコンスキルの取得はあなたを将来的に助けてくれるはずです。
3.希望条件はなるべくゆるめに設定しておく
「●●円以上の仕事限定」「外仕事はNG」といった風に仕事に対する希望条件が多いと、紹介してもらえる仕事の件数も減りますから、どうしても譲れない条件以外はゆるめに条件設定をすることを心がけましょう。
年齢が上がるにつれて仕事も選べなくなる上に希望の条件が多い場合は、どれだけ派遣会社の担当者が頑張っても仕事にたどり着く確率は低下します。
長く働くためには、希望条件を1つか2つに絞って仕事を希望しましょう。
4.倍率の低い求人を探す
高倍率の人気求人の場合は、選ぶ側の企業もよりどりみどりですから少しでも条件のいい若い人を選びます。
高倍率の求人よりも倍率が低めの求人を探し、採用確率を高める方が長期的に働くためには大切な考え方です。
5.担当コーディネーターと良い関係を結ぶ
派遣社員として企業で勤務するためには、派遣会社の担当コーディネーターの協力が不可欠です。
コーディネーターがあなたと企業の仲介人として動くことで仕事に就くことができますから、常にコーディネーターとはコミュニケーションをとり良い関係性でいることを心がけましょう。
人間はどうしても情で動く生き物です。
コーディネーターも好意的な態度を示してくれる方に対しては「何とかして希望にこたえよう」と動いてくれますからコミュニケーションを大切にしましょう。
派遣は何歳まで?高年齢の派遣社員が注意したいこと
「派遣社員が年齢関係なく働き続けることができるのは分かったけど、高齢だと不利なことが多いんだな」ということが分かりました。
しかし、だからと言ってあきらめる必要はありません。
今からご紹介する注意点に留意することで、安定した働き方ができる可能性が高まります。
5年以上働いても正規雇用がない場合は転職した方が良い
あなたがもし今の職場で派遣社員として5年以上勤務している場合は、少し注意が必要でしょう。
平均的に、派遣社員は同じ企業で2年から3年働くと正社員や直接契約になることが多いです。
しかし5年働いていても正社員への話がない場合は、派遣社員のデメリットであるように突如として契約終了になるような可能性が高くなるので、転職を検討しましょう。
転職の際には派遣会社の担当コーディネーターに相談することを忘れないでくださいね。
不況になるとクビになる可能性がある
派遣社員のデメリットは「契約期間に定めがある」ことです。
ですから、派遣先企業が不況により人員削減が必要になった際には真っ先に契約を打ち切られてしまいます。
特に高齢の派遣社員であれば、契約終了の確率はグンとあがってしまうのです。
不況があなたの雇用契約に関係が深いということには留意しておきましょう。
周囲で派遣から正社員になった人がいるか
現在就業中の派遣先企業に、同じ派遣からスタートして正社員になった実績はありますか?
派遣から正社員登用が決定した実績があるのであれば、希望があります。
しかし今までに派遣から社員に登用された実績がないのであれば、今後正社員への登用は難しいですから、転職を考えると良いでしょう。
派遣は何歳まで?と不安に感じた方へのアドバイス
「高齢になったら仕事を選べないし、いつ契約終了になるかわからず怖いと不安を抱えながら働くのはもう限界」と感じるかもしれません。
しかし、年齢制限が無いことが派遣の強みです。
条件の有無や職種に細かく注文をつけ、担当コーディネーターとの関係性をうまく保っていればそれほどまでにクビや年齢を恐れる必要はありません。
実際に60歳を超えても仕事はあり、例えばスーパーのマネキン(試食販売や販促業務)をしている方や、ホテルや施設の清掃業務の仕事についている方は多くいます。
本項目ではあなたの不安を解消していきましょう。
契約満了と同時に正社員になる場合もある
「契約満了=必ずクビ」ということではありません。
ひょっとしたらあなたの今までの働きが認められ、正社員になるという理由から契約満了の可能性があります。
特に事務職であれば年齢にさほど関係のない職種ですから、長年の頑張りが認められて晩年に正社員や契約社員への登用チャンスもあるでしょう。
派遣で働くことに引け目を感じる必要はない
派遣は正社員に比べて引け目を感じる方が多いです。
しかし責任感を持って働いている事実は正社員と変わりませんから、自信を持って行動してください。
派遣社員という雇用形態であっても、正社員よりも活躍している方は多くいます。
活躍できる方は企業からも重宝されますし、なにより信頼関係を構築することができるでしょう。
築き上げた企業との信頼関係が、後々あなたにとって正社員への登用や条件のいい仕事への案内等につながる可能性があります。
不安で仕方ない時はスキルを身につける
一生懸命仕事に取り組んでいても不安は常に付きまとうものです。
しかし不安をスキルアップへの原動力に変えてみませんか。
不安を払拭するためには自分に自信を持てるスキルの取得が効果的です。
パソコンスキルや英語のスキル、製造業で役立つフォークリフトの免許など、自分にできるスキル取得を始めてみましょう。
パソコンスキルを活かせる事務職の仕事を詳しく知りたい方はこちらの記事も読んでみてください。
40代以上におすすめの職種5選
ここからは、40代以上におすすめの業種を5つご紹介します。
それぞれどういった仕事なのか、なぜ40代以上におすすめなのか解説していくので、参考にしてみてくださいね。
介護や福祉関係
介護や福祉関係の仕事は求人も多く、未経験者でも挑戦しやすい仕事です。
介護施設はどこにでもあるので、どんな場所に住んでいても近場で仕事が見つけやすいのもメリットでしょう。
資格がなくても応募できますし、介護業界では幅広い年齢の方が働いており、年齢はあまりハンデにならないと言われています。40代ならまだ若い方なので、仕事をしながら介護士の資格を取ったりなど、キャリアアップに向けて働くことができるでしょう。
介護関係専門の派遣会社もあるので、ぜひ活用してみてください。
調理
調理の仕事は、スーパーや病院などでの調理補助、保育園や介護施設などの調理スタッフなどがあります。
具体的な仕事内容は食材の準備や下ごしらえなどの食材加工、簡単な盛り付けなどになるでしょう。
調理師免許が必要になるのでは?と思う方もいるかもしれませんが、ほとんどの場合は特殊な技能や資格なども不要です。調理に慣れている方なら働きやすいですし、未経験の方でも挑戦しやすいでしょう。シニアの方も多く活躍しています。
経理や会計などの事務関係
事務仕事は60代以上が活躍していることも多いので、年齢はあまり気にせず応募してみるのをおすすめします。知識や経験がある場合は仕事も決まりやすいです。
デスクワークで未経験者可能な求人もあることから、働きやすい仕事と言えるでしょう。
経験がなく不安に感じている方は、パソコンスキルを証明するために「MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)」や簿記3級などの有名な資格を取得しておくとアピールポイントになるはずです。
40代からなら、時給アップなどの次のステップに向けて経験を積むことができるでしょう。
ITエンジニアやプログラマー
今までITエンジニアやプログラマーとして働いていたという方もいるかもしれません。
IT企業はスキルや経験があり、即戦力になりそうな人を採用することで、コストや時間を節約できます。
こういった専門知識や経験を持っている場合は、求めている会社も多いので決まりやすいでしょう。
また、一度契約が決まれば長く働くことができる職種なのも特徴です。
未経験ではなかなか難しい職種ではありますが、シニア向けの求人も多く、経験したことがある方はぜひ応募していただきたい仕事となっています。
50代・60代以上におすすめの職種5選
ここからは、50代以上におすすめの業種を5つご紹介します。
前述した職種の中には50代・60代におすすめの仕事もありました。年齢を気にせず、自分に合った仕事を見つけられるようにしましょう。
清掃業
清掃員の求人は、年齢不問で未経験者OKの仕事が多いです。
清掃の仕事に就いている人は比較的高い年齢層が多いので、同じ年代の仲間が多く働きやすいという点もメリットでしょう。
資格や経験も不要なので挑戦しやすいです。
体力がなくて心配という人もいると思いますが、多くの場合は清掃道具をカートに積んで移動するので、重い物を持ち運んだりすることはあまりないでしょう。
人とコミュニケーションを取るのが苦手な方にも、黙々と作業する仕事なのでおすすめとなっています。
施設警備
施設警備員は、ショッピングセンターなどの商業施設、大学などの教育施設、事務所、公共施設など、さまざまな場所を警備する仕事となっています。
施設警備員は特別な資格や経験は必要なく、幅広い年代の方が活躍している仕事です。
未経験者が多いので、経歴に不安を持っている方でも挑戦しやすいでしょう。未経験でも安心して仕事ができるように、研修プログラムが組まれているのが基本です。
24時間営業の施設などは夜勤が必要になることも。
自分の体力と相談して、自分に合った施設を選択するといいでしょう。
タクシー運転手
タクシー運転手は他の業種よりも働いている方の平均年齢が高めの約58歳です。
中高年の転職や定年退職後の再就職先など、セカンドキャリアとして選択する方が多く人気の仕事となっています。
上司がいないので自分のペースで働けるというのも人気の理由のようです。
研修制度がある会社がほとんどなので、運転免許書さえ持っていれば、未経験者にもおすすめでしょう。
また、タクシー会社は正社員の定年を65歳に設定していることが多いです。 しかし、定年後も再雇用制度をとっているタクシー会社がほとんどなので、75歳くらいまでは安定して働き続けられるでしょう。
現在就いている仕事で、いつまで働けるのか、クビにならないか……と不安に感じている方はタクシー会社に転職してみるのもおすすめです。
運輸・倉庫業
倉庫での仕分け作業などは資格・経験が必要ないので、年齢や性別問わず多くの方が働きやすい仕事となっています。
仕事内容は一連の流れが決まっている単純作業が多く、スキルに自信がない方でも挑戦しやすいです。未経験でも仕事を覚えるまでに時間がかからないので、慣れれば楽に仕事をこなせるようになるでしょう。
また、フォークリフト運転免許を持っていれば、運輸・倉庫業の仕事でいかすことができます。
保育士
保育士は人手不足であることが多いため、保育士免許を持っていれば決まりやすいです。
保育士の定年は60歳までであることが多いですが、希望した場合は再雇用で65歳まで延長して働ける保育園や幼稚園も増えてきました。
保育士免許を持っていれば保育園や幼稚園だけでなく、美容院や歯医者などの託児所や学童などでも働くことができます。
また、保育士免許は持っていないけど保育の仕事に興味があるという方は、認可保育所や認可外保育施設、小規模保育園で保育補助として働くことができますよ。
保育補助は無資格でもなれますが、全国共通の研修制度「子育て支援研修」を修了すると、保育の各現場で働くために必要な知識や技術を取得したという「子育て支援員」の認定を受けられます。
保育士免許を取るのは大変でも、この研修の受講料は基本的に無料で更新などの必要もないので、これから保育関係の仕事がしたいと考えている方におすすめです。
まとめ:派遣社員の何歳までは目安なので自分のペースで働こう
今回の記事では「高齢になると派遣社員として働けなくなるのではないか」という不安を持つ方に向けて
- ・派遣には定年が無いこと
- ・高齢でも仕事を選ばなければ仕事がある
- ・少しでも良い条件で働きたいのであればスキルアップに取り組む
以上3つのことについて詳しく解説しました。
年齢を重ねると、働く上でハンデとなることが多くなってきます。
しかし、年齢を重ねたからこそ培ってきたスキルや経験が役に立つシーンが必ず出てくるはずです。
我慢することや妥協しなければいけないことが増えますが、健康に長く勤めるためだと割り切って新たな気持ちで仕事に向き合いましょう。
派遣社員の働き方についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事も読んでみてください。

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