派遣社員は健康診断を受診できる?費用負担の有無や流れも解説

健康診断

派遣社員で働いているけれど、「健康診断の受診はできる?」「費用は自己負担?」といった疑問や不安をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

派遣社員は正社員と異なり、雇用元が派遣会社になるのでどう手続きすれば良いのかよく分からない人も多いようです。

そこで今回は、派遣社員が健康診断を受ける場合のケースについて解説します。

派遣社員が健康診断を受ける時の費用や、受ける際の流れについても解説す

るので、これから受診する際の参考にしてみてください。

よくある質問もご紹介するので、健康診断に関する不安はなくなるはずです。

派遣社員の健康診断の情報をしっかりと押さえて、安心して健康診断を受けましょう!

派遣社員も健康診断を受けられる?

結論から言うと、派遣社員も条件を満たせば所属する派遣会社で健康診断を受けることができます。

派遣社員を含め、就業する方が健康診断を受けることは労働安全衛生規則によって義務付けられています。労働安全衛生規則の第四十四条、健康診断について見てみましょう。

第四十四条 事業者は、常時使用する労働者(第四十五条第一項に規定する労働者を除く。)に対し、一年以内ごとに一回、定期に、次の項目について医師による健康診断を行わなければならない。

一 既往歴及び業務歴の調査

二 自覚症状及び他覚症状の有無の検査

三 身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査

四 胸部エックス線検査及び喀痰かくたん検査

五 血圧の測定

六 貧血検査

七 肝機能検査

八 血中脂質検査

九 血糖検査

十 尿検査

十一 心電図検査

派遣社員は、法令に記載がある常時使用する労働者に当てはまります。そのため、派遣社員も受診は可能です。ただし派遣社員の場合、健康診断受診には派遣会社ごとに設けられている条件を満たす必要があります。

条件によっては受けられない場合もありますので、細かく確認していきましょう。

派遣社員が健康診断を受けられる条件とは?

派遣社員の場合は一定の条件を満たすことで、健康診断を受けることが可能になります。さらに条件を満たし、健診を受ける場合は自費ではなく会社負担で受けられます。

無料で健康診断を受けられる福利厚生は健康維持にありがたい特典ですね。

「一定の条件」は派遣会社ごとに異なりますが「就業してから1年が経過していること」「継続して就業が1年以上認められること」等、就業の期間や実績が条件になります。

細かな条件は所属する派遣会社の規則やマイページ、担当者に確認しておきましょう。

また、条件を満たしていない場合でも、健康診断の受診は可能です。しかし、本来は無料で受けられる健診が自腹のケースがほとんどですから、あらかじめ認識しておきましょう。

業種・仕事によって変わる健康診断の項目

一口に「健康診断」と言っても健康診断には大きく分けて2種類あり、受ける種類は業種によって異なります。
「一般健診」は業種に関わらず受ける健診ですが「特殊健康診断」は対象者の業種や仕事が定められている健診です。

本項目では2種類の健診について具体的内容を解説します。

特殊健康診断

「特殊健康診断」は職業により対象者が限定される健診です。

業務上で放射線や有害物質、高圧作業を行う等の業務から健康を害する危険性がある方を対象に行われる健診で、受ける必要がある方は派遣先企業で健診を受けます。

一般健診が1年に一度に対して、特殊健康診断は半年に一度受ける必要があります。内容は職種によって大きく異なりますが、代表的な検査は下記の項目です。

・石綿健康診断

・鉛健康診断

・じん肺健康診断

・電離放射線健康診断

・特定化学物質健康診断

例えば車部品関連の製造業の場合、鉄粉を浴びる機会が多く、肺内に粉塵がたまり「じん肺」のリスクが上がります。関わる仕事ならではの健康被害から未然に重症化を防ぐため、定期的な特殊健康診断が活用されるのです。

特殊健康診断の該当者は「労働安全衛生規則第13条第1項第2号」に記載がありますから、「自分は該当するかも」と心当たりのある方はぜひチェックしてみて下さいね。

一般健康診断

一般健診の内容は主に下記の項目があります。

・医師による問診
・身長体重腹囲視力及び聴力の検査
・胸部X線検査
・血圧測定

・血液検査(貧血や肝機能・血糖等)
・尿検査
・心電図検査
・胃カメラ

一般健診は1年に一度の受診となります。

どの世代にも、働く上で大切なのは健康です。健康診断を受けて、体調管理をすることは社会人の重要な仕事の一つであるでしょう。

健康診断は義務?受けたくない場合はどうなる?

派遣社員として働いている方の中には、「有給を健康診断に使いたくない」「病院がどうしても苦手……」「健康には自信があるから健康診断は必要ない!」など、さまざまな理由で健康診断を受けたくないという方もいるようです。

記事の最初でも解説したように、労働安全衛生規則の第四十四条には

「事業者は、常時使用する労働者(第四十五条第一項に規定する労働者を除く。)に対し、1年以内ごとに1回、定期に、次の項目について医師による健康診断を行わなければならない。 」

と記載されています。そのため、受診基準を満たしている派遣社員の健康診断は義務となっており、拒否することは難しいかもしれません。

しかし、健康診断は自分で病院を予約して受診し、会社を通しての手続きはないケースが多いです。そのため、会社にバレずに健康診断を受けないことも可能でしょう。特に罰則などはないため、隠す必要もありません。

とはいえ、健康診断では自分では気付かないような体の不調や病気を早い段階で発見できる貴重な機会でもあります。

会社に所属している場合は無料で受けられますので、ぜひ健康診断を活用し健康維持に役立てましょう。

派遣社員の健康診断でお金がかかるケースは?

派遣社員が健康診断を受ける場合は健康診断は派遣会社が費用負担してくれるため、自己負担はありません。

しかし、条件によってはお金がかかることがありますので確認しておきましょう。

健康診断は、勤務時間内に受けることは難しく、有給を利用するか休日に受診する必要があります。健康診断を受ける際にかかる交通費においても、自己負担になる可能性が極めて高いですから、病院選びは近くの施設を選択すると良いでしょう。

ここでは、交通費以外に自己負担のお金がかかるケースについてご紹介いたします。

補助対象外のコースを選択すると費用がかかる

採血や尿検査・身体測定等の一般健診以外のオプションを選択できますが、オプションは有料かつ自己負担になりますからあらかじめ認識しておきましょう。

追加オプションには女性特有の子宮がん検診や乳がん検診、男女共通では人間ドックが代表的なものとして挙げられます。

さらに年齢や喫煙・飲酒習慣によっては、糖尿病や心筋梗塞・脳梗塞等の可能性も高まりますので自分に必要な検査を検討すると良いでしょう。

受診料が費用補助を上回ると費用がかかる

オプションを選択した場合、無料で受けられる職場の一般健診以外に追加料金がかかります。超過した分は自分で支払うことになりますので、あらかじめ金額を確認しておきましょう。

特にがん検診や人間ドックは金額が大きいですから「急にこんなに払えない」とならないためにも事前確認が大切です。

派遣社員の健康診断の流れ

健康診断を受ける際に必要な条件や費用、またオプションの種類について確認したことで,

健康診断受診のイメージが湧いてきたかと思います。

本項目では、当日安心して受診できるよう、受診までの流れについて解説します。

派遣社員の健康診断は基本的に有給所得か休日に実施する必要があるので、事前に流れや時期を確認し、慌てて休みをとらなくても良いように段取りを整えておきましょう。

流れ①:派遣会社から受診の案内が届く

健康診断の時期が近づくと、派遣会社からあなた宛に健康診断の案内が届きます。案内には受診日程や受けるコース、病院等の情報が記載されてるので確認しましょう。

時期は派遣会社によって異なりますが、4月〜6月や9月〜11月に実施される会社が多い傾向にあります。

流れ②:受診したいコースを選ぶ

健康診断には「一般健康診断」以外にも自分で必要と感じた場合、さまざまなオプション検診を受けることが可能です。

女性の場合は、子宮がん検診や乳がん検診等の婦人系検査を追加することができます。

40歳以上になると健康面への心配が増えることから人間ドックの受診も検討する方が多いようです。

希望すれば追加でオプションを付けることも可能ですから、必要な場合は併せて申込みを済ませましょう。

また、健康診断をどこで受けるかもある程度選択できますから、派遣会社から複数提案のあった候補から自分の最寄りの病院を選択するといいでしょう。

流れ③:受診しに行く

派遣会社を通して健康診断の申し込みを済ませたら、予約した日程で受診します。

派遣社員の場合、勤務時間に健診に行けることは非常に稀有で、ほとんどの方が有給を取得したり休日に受診することになるでしょう。

検査内容によっては絶食等の注意点がありますから、事前に確認して遵守してください。

また、一般健康診断は無料で受けられますが、保険証は必ず持参しましょう。

流れ④:診断結果の書類が届く

健康診断の結果は自宅か派遣会社に届きます。

自宅に届いた場合は診断結果のコピー提出を求められる場合がありますから、次の健診まで必ず保管しておきましょう。

健診結果には身長や体重などプライベートな情報が記載されており「見られるのは嫌」と感じますよね。しかし従業員の健康管理は企業の義務ですから、必ず提出しましょう。

派遣社員の健康診断によくある質問

ここまでは、健康診断受診の基準や流れについて確認してきました。

本項目では紹介しきれなかった気になる疑問について、質問形式でご紹介します。疑問を解消して、気持ちよく健診を受診しましょう。

雇い入れ時における健診の時期とは?

雇い入れ時健診を受ける時期は正確な定めはありませんが、企業に就業が決定した際「雇入れ時健診」という名称で健康診断を受ける義務はあります。

せっかく採用が決まっても、不健康で就業できないとなると企業にとっても就労者にとってもマイナスですから、雇入れ時健診は必ず受けましょう。

健診時期に関しては、特にいつなのかは定められていませんが、遅くとも研修中~正式配属までには完了していることが求められます。入社が決定したら、担当者に必ず確認しておきましょう。

正社員が入社前に健康診断を受けていた場合は?

雇入れ時健診は義務化されていますが、入社予定の方が入社前3ヶ月以内に健康診断を受けている場合は、雇入れ時健診を省略することが可能です。

中途入社で新しい会社に入る場合、3ヶ月以内に健康診断を受けた実績がある場合は健診結果のコピーを提出しましょう。

健康診断を受けている時間も賃金は支払われる?

健康診断の受診は事業者の義務ですから、健康診断を受けている時間も賃金は支払われるの?と疑問に思う方もいるでしょう。

しかし、その答えはNOです。仕事を休んで健康診断を受ける場合は、基本的に無給となります。

上記でも紹介してきたように、派遣社員の健康診断は基本的に自分で休みをとって受診しに行くことになります。

そのため、自分の給料のためにも会社の休日や有給休暇を利用して受診するのがおすすめですよ。

離職後でも健康診断が受けられるケースも!

離職にはさまざまな理由があります。就業から1年以上経過していたけど、健康診断を受診する前に離職してしまった……など、予期せぬ都合で急な離職をしているケースもあるはずです。

そんな時は、派遣元企業の健康保険における被保険者資格が離職後も有効かどうかをチェックしてみましょう。

交付された保険証が派遣期間終了後も使用できる場合は、健康診断を受診することができます。

離職後も被保険者資格が有効なケースは、主に同じ派遣元で次の仕事が決まっていたり、正社員としての採用が決まっている場合に有効となることが多いです。

しかし、「実は被保険者資格を喪失していた」など、個人では確認しづらいこともあるので、離職後に健康診断を受けたい場合は必ず派遣元会社の担当者に確認してください。

まとめ:派遣社員も定期的に健康診断を受診しよう

今回の記事では、派遣社員が定期的な健康診断を受ける際に必要な条件や健診の種類、費用や日程について細かく解説しました。

派遣社員は登録だけしている場合、健康診断を受診できませんが会社ごとに設けられた条件さえ満たせば正社員同様に健診を受けることが可能です。

また、婦人系検診やがん検診等のオプションも有料にはなりますが受けることが可能ですので、予算に余裕がある方はぜひ受診することをおすすめします。

健康な身体あってこその仕事です。健康に長く働くために、健康診断を受けましょう。

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